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線−孫悟空

電通鬼十訓 ”当たり前”が実行できる


 経営コンサルタント歴25年を経過した時点で、(特)日本経営士協会の理事長を拝命することになりました。その際に、自分自身を戒める意味で「理事長十戒」を作り、それを日々座右におきながら仕事をしてきました。

 私の経営に対する考え方の基本は「当たり前のことが当たり前にできる」「暖かい管理ができる」、その様な企業作りのお手伝いをすることです。

 理事長歴も長くなり、そろそろ後任の選定やその人への傾斜引き継ぎを考える時期といえましょう。この十戒に加筆をして、企業や組織のトップ・管理職の方々に向けて焼き直したものを「経営トップ15訓」としてまとめ、ブログで紹介したところ大変に好評でした。

 その「経営トップ15訓」の附章で「電通鬼十訓」を紹介したところ、これについても是非私の言葉で紹介して欲しいというご要望をいただきました。ブログで掲載し、そのバックナンバーをここにまとめて掲載いたしますので、ご笑読ください。

 なお、ここでご紹介する文章は、株式会社電通様とは何ら関係はありません。

 まだまだ内容的には不充分ですが、今後もこれをベースに推敲・改訂を重ねて参りますが、その第一版として茲にご披露させていただきます。トップの方々や管理職で日夜ご奮闘されている方に、少しでもご参考になれば幸いです。

 電通鬼十訓  【第3訓】

大きな仕事に取り組め、小さな仕事は己を小さくする

■■ 【第3訓】 大きな仕事に取り組め、小さな仕事は己を小さくする

     Search for large and complex challenges.

■ 企業は社長の器より大きくなれない

 「企業は社長の器より大きくなれない」とよく言われます。

 日曜大工を得意とする人がいますが、「すごいな〜」と感心するほどです。日曜大工のベテランに、「それだけのことができるのであれば家も作れそうですね」と言ったら、それは不可能だという答えが返ってきました。

 やはり、家を作るということは、「日曜大工と似て非なり」ということのようです。たとえできても建築基準法など、技術以外のことが絡んでくることも一因のようです。

 すなわち、ある一定レベル以上のことに挑戦しようとすると、それなりの知識や技術、経験が必要だということです。

 経営者が経営をするときにも同じことが言えると考えて、「企業は社長の器より大きくならない」と言われるのでしょう。

 しかし、企業経営の場合に、もし社長の資質で企業成長に限界があるとしたら、何となく面白くないというか、残念に思えます。否、一寸(ちょっと)これはおかしいのではないかとすら考えます。

■ 企業の”あたり前”とは

 私は「あたり前のことがあたり前にできる企業作り」ということをコンサルティングの基本と考えています。

 このことを言いますと「あたり前の企業なんて面白くない」という経営者にときどき出遭います。そのような反応をする人には二種類のグループに属することが多いような気がします。

 1つのグループに属するのは「あたり前」の意味が私の考える「あたり前」と異なるケースです。2つ目のグループは、発想豊かな経営者で、「そんじょそこらに転がっている企業とは異なる会社づくりをしたい」という、非常にアグレッシブな発想を持っている経営者です。

 後者については、この問題に関しては私が何も言わなくても自分で何とかやっていける人ですので、ここでは前者についてお話しいたします。

 では、経営者にとって「あたり前」とは何でしょうか?

 私は、”あたり前”というのは、「経営者の夢実現のためのマイルストーン(一里塚)」であると考えています。

■ あたり前と営業計画

 例えば売上計画の数値を例にするとわかりやすいと思います。売上計画を立てるときに、目標売上高や利益、回収率等々の数値を決めます。それが前年比より大きくなれば成長していることになります。

 売上計画を立てる場合に、内外の経営環境に大きなマイナス要因がない時には、通常は前年比より大きな数値になります。

 何の根拠もなしに「対前年比120%」というような数値の決め方ではなく、論理的に設定する売上計画値であれば、「ものさし」として意味があります。

 その計画値に基づき、営業活動を進めてゆけば、時には計画値通り行かないかもしれませんし、時には計画値を大きく上回るかもしれません。

■ APMとは

 前回で紹介しまたAPMですが、APM(「P・D・C・A」を核とした「P・D・C+S/A」、アクション・プロセス・マネジメント)の基本に則り、実績を評価し、次の計画立案をしてゆくというのが通常の手順です。

 すなわち計画立案が論理的になされていれば「計画が達成できてあたり前」になってきますし、その企業の営業力がホンモノであると考えて良いと思います。

 「あたり前がマイルストーン(一里塚)」であるという考えでは、「あたり前」が成長するという前提です。成長するといいましても、経営環境等を加味したときにはマイナスの成長の時もあるかもしれませんが、目的に向かって定量的な面だけではなく、定性的にも近づいていれば成長と言えます。

 すなわち「あたり前も成長する」のです。企業の成長というのは、成長する当たり前を実践することになります

■ “あたり前”の縮小

 このときに「あたり前が縮小」していたらどうでしょうか?

 あたり前は、何の努力をする必要もなく達成できるかもしれません。油断から、縮小したあたり前すら達成できなくなり、やがて倒産への「負」のスパイラルに陥ってしまうかもしれないのです。

 人間性悪説を信じているわけではありませんが、人間は目標が明確であるときには必死になりますが、それが定かでないと怠けたがるのです。

「正しいあたり前」は、努力すれば何とか達成できるレベルの内容であるべきで、それが成長です。

「小さな仕事は己を小さくする」ということは、小さなあたり前を持つことを意味すると考えます。だから「己」が小さくなってしまうのです。

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も   く   じ
ダイヤ青 はじめに
仕事は自ら作るべきで、与えられるべきではない
仕事は先手先手と働きかけていくことで、受け身でやるものではない
大きな仕事に取り組め、小さな仕事は己を小さくする
難しい仕事を狙え、そしてそれを成し遂げるところに進歩がある
取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは
周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地の開きができる
計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして、正しい努力と希望が生まれる
自信を持て、自信がないから君の仕事には迫力も粘りもそして厚みすらない
頭は常に全回転、八方気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはその様なものだ
10 摩擦を恐れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと、君は卑屈未練となる
附1 電通「責任三カ条」
附2 電通「戦略十訓」
ダイヤ青 経営トップ15訓
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