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経営コンサルタント「グロマコン」は、
日本のコンサルティング・ファームの老舗として
1970年代から、中堅・中小企業から大企業まで
顧問契約を基本にコンサルティングを
してまいりました。
「経営は心で」を信念に
「あたりまえ経営」を標榜して
これからも、皆様と共に歩んでまいります。
 
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 あたりまえ経営のきょうか書

 20世紀後半から、ICTの技術革新が急速に変化するようになり、それに伴いニーズの高度化や多様化がますます大きくなり、経営環境は、「日進月歩」から「分進秒歩」の変化へ、さらには”光速化”へと、大きく変化してきています。

 このような経営環境の急速な変化の時代ですので、企業経営者は、過去の延長線上での発想では、企業を存続させ、発展させることは困難でしょう。

 昨今におけます経営環境が変化します度合いは、過去の成功体験や実績を活かすことが困難な時代に、質的変化を起こしています。企業は、その変化に対応しようと必死になって取り組みをしています。

 ところが、対応策を取り入れようとしても、企業が、時代に即した体質になりきれていません。高度な技術や経営手法を取り入れても、それを消化しきれませんで、体質強化どころか、精神的にまいってしまっています。

 最新の技術や経営手法を全面的にいきなり取り入れるのではなく、消化できるところから取り入れ、それと並行して、時代に即した企業体質を身につけるための「基礎体力強化」が吃緊の課題となっています。

 そのために、何をなすべきか、といいますと、まずは「あたり前のことが、あたり前にできる企業」に体質強化を図ることです。

 「あたりまえ経営のきょうか書」は、「時代即応企業創りを目指して企業体質”強化”する”教科書”」として、経営コンサルタント歴40年余の実体験から、そのノウハウをご紹介いたします。

 企業経営者や管理職だけではなく、経営コンサルタントや士業の先生方にも参考となると信じています。





 

“真”のプロが実践している発想法と行動術

あたりまえ経営のきょうか書

 

■ 1 経営トップは、このようにして変身せよ

 

 

1-0  経営 はじめに

 

 一流企業とか、大企業といわれる会社も、その大半は、はじめは小さな会社から始まりました。

 

 それらの企業と、現在中小企業としてもがいている企業と、どこが異なるのでしょうか。

 

 私は、1970年代から経営コンサルタントに従事してきましたが、お恥ずかしながら、その違いがどこにあるのかわかりません。

 

 しかし、長年の経験から、成長している企業に共通している、”成功の秘訣”は、わかっています。

 

 その秘訣を正しく実行すれば、零細企業といいましても90%以上の確率で成功します。

 

 

 難しい経営理論は、大企業が多くの経営資源を投入しても、効果を発揮するまでには多くのエネルギーを投入し、時間をかけて進めても、なかなか成果を上げることは難しいです。基礎体力がない会社が、安易に考えて、自己流で取り入れても、消化不良を起こすだけです。

 

 経営者・管理職が、難しい理論を勉強することは、それなりの価値はあるかもしれません。しかし、勉強しすぎて、頭でっかちになってしまいますと、企業成長はストップしたり、停滞したり、時には、マイナスの方向に企業が走り出してしまいます。

 

 しかも、その状況に、経営者・管理職自身が気がついていない企業が多いのです。

 

 

 では、小さな会社でも、成長できる”成功の秘訣”とはなんでしょうか。

 

 その答は、「あたり前のことが、あたり前にできる」ことです。

 

 

 では、その「あたり前」とは、何でしょうか。

 

 それは、企業により、異なります。

 

 

 まずは、自分の会社にぴったりの「あたり前」を創ります。

 

 

 あたり前というのは、企業により異なるのですから、どこかの会社のあたり前をまねして単に「作る」というのではなく、新たに「創り出す」のです。そして、そのあたり前があたり前にできるようにしてゆくことが、企業が成長するということなのです。

 

 そのあたり前を、次第に成長させながら、次のあたり前を作ってゆくのです。

 

 これから、あたり前のことが、あたり前にできるようになれる企業創りについて、お話して参ります。

 しかし、あたり前のことが、あたり前にできる企業というのは、そう簡単にはできません。

 

 まずは経営者自身が、「当たり前なことがあたり前にできることが、企業経営の基本なのだ」と、信じ、自分の考え方をドラスティックに変革してこそ、企業の存続や成長があるのです。

 

 「あたり前を莫迦にせず、経営の原点に戻って、莫迦のように、あたり前に取り組むぞ!」と決心することです。そして、雨が降ろうが、矢が飛んでこようが、あたり前に取り組むと固い約束を、自分自身にすることです。

 

 経営トップが、この意識改革をし、管理職を通して、全社一丸となって、組織的に動ける企業創りをしながら、あたり前のことを、あたり前にできるようにすることを実行してゆかなければなりません。

 

 自分の会社が、成長してゆかないのは、あたり前造りが間違えているか、あたり前を成長させるということに対する自分の決心が弱いか、それに対する努力がまだたりないのか、方法論が間違えているのだと、自分に言いきかせ、自分自身を叱咤激励できなければ、いくら、ここで勉強しても、あなたの会社は良くならないでしょう。

 

 経営トップは、経営が上手に行かないことを、他人に責任転嫁できないのです。社会が悪いのだと大声を出しても、会社は良くならないのです。

 

 それでは、経営トップは、また管理職は、どのようにしたら、意識変革ができるのでしょうか。

 自分自身を変革し、時代に即した、また明るい将来が見える企業に体質変換を、どのようにしたら良いのか、地道ではありますが、着実に前進する方法を、このシリーズでご紹介します。

 

 経営トップが、どの様に発想して、どのような意思決定を図ったらよいのか、経営コンサルタント歴40年余の実績から、アドバイスをして参ります。アドバイスといいますより、自問自答の独り言としてお読み下されば幸いです。

 

 

 
















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1-01 原点に戻って”経営”とは何かを見直す

 

 「あたりまえ経営のきょうか書」の第一講は、なんと「あたり前」の名にふさわしく「経営とは何か」から始まるのですねと、皮肉を言われそうですね。<笑い>

 

 この一言で、「あたりまえ経営のきょうか書」というブログ・シリーズが一気に嫌になってしまい、ここで離反される方も多いと思います。(それでは困るのですが・・・)

 

 

 これから皆様と「あたりまえ経営のきょうか書」というテーマでお付き合いいただく中で、お話が進むに従い、「経営とは何か」というテーマが、いかに大切であるかを実感していただけると思います。

 

 経営の定義として、下記をご紹介したいと思います。

 

経営とは、内外から調達した経営資源を計画的に用いて、より高い生産性を追求しながら、顧客が必要とする新しい付加価値を創り出し、自らが目指す理念を通じ、それを永続させて夢の実現を目指し、それを通じて社会に貢献すること

 



















 経営にとりまして、大切なことは、時代の流れも含み、全体を俯瞰的に見ることが大切です。

 

 経営者・管理職は、経営環境の潮流、今後の見通しを見ながら、それに対して臨機応変な対応策を講じなければなりません。

 

 起業をするときには、大半の人が、自分一人とか家族、友人、親戚等、身近な人達とともにスタートすることが多いでしょう。資金的にも、手持ち資金だけでは、不足するかもしれません。また、企業が成長するに従い、多くの人材を取り入れるようになります。

 

 すなわち、企業の成長に伴い、内外から「ヒト・モノ・カネ他」といいます経営資源を調達し、調達した経営資源を計画的に用いて行うのが「経営」です。

 

 経営資源を有機的に組み合わせ、それを効果的に活用して、より高い生産性を追求し、顧客が必要とする新しい付加価値を創り出してゆきます。そこに利益が発生します。

 

 この利益は、再生産のために不可欠なモノで、経営活動をした結果、手に入ります。少なすぎますと、資金不足から打つべき手を打てなくなってしまいます。多すぎますと、驕りに繋がりかねません。

 

 昔から「腹八分目」といわれますように中庸を大切にすることから事業というのは始めたいです。すなわち、適正利潤として入手した利益は、企業が永続するためとともに再生産(事業の継続)に繋げることに、その利益を用います。

 

 そして、自らが掲げ、実行しようとする理念を基礎にし、企業が持続することにより、夢の実現を続けられます。その結果、社会に貢献できるようにしていかなければなりません。

 

 これが、「経営」なのです。

 

 企業経営を続けていく内には、いろいろな問題・課題、トラブルに直面します。迷いも生じるでしょう。その時に、判断の拠り所になるのが「経営とは何か」ということです。

 

 この様なあたり前のことに、謙虚に取り組める経営者・管理職が、地道な企業経営を行う上におきまして必要ですと、筆者は考えます。

 

 
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1-02 ガラス張り経営とその運営法 A518

 

 世の中には、「常識」といわれることが多数存在します。しかし、「常識」というのは、本当に正しいのでしょうか。クリティカル・シンキング思考で考えてみたいと思います。

 

 「経営の透明性」とか「ガラス張り経営」という言葉をしばしば聞きます。この言葉を聞くと「素晴らしい経営者だ」「信頼できる企業」というようなイメージを持つ人が多いと思います。

 

 私も「ガラス張り経営」を心がけて、これまで組織運営やコンサルティングをしてきました。しかし、「ガラス張り」ということと「情報を隠蔽しない」ということは異なると解しています。

 

 「情報を隠蔽する」ということは、情報を開示しないで、特定な人、それもしばしば「一人」とか「一部の選ばれた人間」「ある部署」に限定することが多いです。しかも、その特定の人という裏には、後ろめたいことが隠されているというニュアンスが含まれることがあるように思えます。

 

 「ガラス張り」といいますと、その様な「後ろめたさのない」という意味から、歓迎され、賞賛されると思います。

 

 

 では、ガラス張り経営で、経営はうまくいくのでしょうか、社員を上手に管理できるのでしょうか。

 

 例えば、新しい戦略を構築しようとしているときに、それを社員に話をしますと、社員の中から建設的な意見が出たり、協力したいという積極的な社員が出てきたりと「ガラス張り」のメリットが出てくるでしょう。

 

 

 一方で、まだ充分に戦略が練り切れていない段階で、トップが、それを社員に開示したとします。充分な戦略が練り切れていないということは、充分にデータや資料・情報が収集し切れていなかったり、それを充分に分析しきれていなかったりして、それが判断ミスをしている可能性もあります。

 

 ガラス張りにすることにより、社員からその指摘が出てくれば、ガラス張りの良さが出たように見えます。しかし、一方で、「このような判断ミスをするとは、わが社のトップは一体何を考えているのか」と疑問に感じ、次第に社員からの信頼を失う危険もあるのです。

 

 社員は、わが社という歴史と伝統ある会社ですからこそ、社員として自社のために骨身を削って仕事をしてくれているのです。裏を返しますと、自分が選んだ会社だけに、素晴らしい会社でありつづけることを期待しているのです。

 

 上記のように、トップが軽率な判断、たとえ軽率でなくても充分検討しないでした判断に対して、疑義や懸念が社員に生じたとしますと、社員の期待を裏切ることに繋がりかねません。それでは、会社から離れていってしまいます。

 

 

 上述の例であります「新しい戦略構築」の話に戻ります。

 

 例えば、役員会で「委員会制度の導入を検討する」ということを決定し、ガラス張り経営であるという理由で、その段階から、役員間のコンセンサスが不充分なまま、社員に発表をしたとします。

 

 「なぜ委員会制度を導入するのですか?」と社員から質問されたとします。各役員が統一した見解を述べられれば、社員は、会社に対して信頼を寄せ、この活動を推進すれば、積極的に参画してくれるでしょう。

 

 ところが、役員毎に言うことがバラバラであったり、社員から反論が出たときに、うろたえたり、キチンとした説明ができなかったりしては、役員に対する信用どころか、会社に失望すらするでしょう。

 

 

 コンセプトを充分に役員が咀嚼し、それを表現できるように、充分なる意見交換や討議を経て、具体策やその進捗管理までが明確になっていれば、役員に対する疑問や反論が出ても、自信を持って対応できるでしょう。

 

 それには、具体策を決める前に、コンセプトがキチンと役員間で理解され、合意されていなければなりません。その様な段階で、得てして、形だけを作ることに終始しがちです。誰が、どの委員会のメンバーになるなど形式的なことばかりに終始していては、肝心のことに充分時間を配分できず、消化不良のままの戦略発表となってしまいます。

 

 残念ながら、多くの企業で、何かをするというときに中途半端な形のものが社内に公知されることが多すぎるように感じます。

 

 社長をはじめとする役員が、大所高所から見て、それに気づいたら直ぐに対処すべきです。役員が、それを理解できないまま、走り出さなければならなかったことが多かったり、素晴らしい制度や戦略であっても、消化不要のまま放置され続けていたりしていることが多く、トップや役員・管理職は謙虚に受け止めるべきです。その上、これまで決めてきたことを見直しながら、新しい戦略・政策・方針として立案し、提示し、実行し、進捗管理を続けていくことが肝要と考えます。

 

 

 ガラス張り経営だからと言って、何でもかんでも発表して良いというのではなく、タイミングや反意を考慮して実施すべきです。

 
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1-03 「さん」づけ呼称と民主性 A705

 

 近年、企業において、役職名ではなく、「さん」付けをすることにより民主性を表現する企業が多くなりました。

 

 福沢諭吉翁が「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」とおっしゃったことは有名であり、人間性を重視する観点からも、上司も部下も、皆人間であることには変わりがありません。

 

 この視点からみても、社長以下の全社員が「さん付け」で呼び合うことは、民主的な人間関係を作る上において必要なことでしょう。

 

 しかし、視点を変えてみてみましょう。

 

 日本で最も早くに設立された経営コンサルタント団体であります、日本経営士協会では、会員同士を「さん付け」ではなく、「先生」という呼称を付けて呼び合っています。

 

 本来、人間性を重視したコンサルティングをするためには、自分達自らが民主的な関係であることを表明するために、「さん付け」にすべきところです。ところが、同協会の伝統として、「先生」呼称が定着しています。

 

 同協会は、「経営士・経営士補」という資格付与団体です。ところが、コンサルティング経験の浅い資格取得者の中には、「まだ、経験も浅いので、先生と呼ばれるほどのものではありませんので、先生と呼ばないでください」と謙遜する人がいます。

 

 

  一方で、経営コンサルタントとしての資格取得は、コンサルティング実践経験の浅い人といいましても、難関な試験に合格した人達です。その資格のブランドを背負っているのですが、プライドを持ってよいはずです。また、プライドを正しく認識することにより、その資格のイメージも高まります。

 自分では謙遜しているつもりで、「先生と呼ばれるほどの実績はありません」と言うことは、その資格の権威を低めることに繋がりかねません。

 

 そこで、「先生」と呼び合うことにより、プライドを持ち、自分自身も資格に負けないように努力し、責任を持った言動を採るという意識付けをするためにも「先生呼称」は、効果があるのです。

 

 協会としては、権威うんぬんという問題よりも、意識改革により、すこしでもよいコンサルティングをすることが、社会貢献に繋がるという観点から、外の人からは多少奇異に感ずるような人もいらっしゃるかもしれませんが、このような伝統を守っているのです。

 

 

 ただ今ご紹介しましたことは、経営コンサルタント団体という、特殊な組織における、さらに「意識付け」ということに焦点を絞ったお話です。

 

 だからといって、「自分には関係ない」と切り捨てるのではなく、ここの根底に流れている物は何か、それを自分の立場に置き換えたら、何かに利用できないか、と、いうように本質を追究する思考法を、繰り返しながら、その思考法を自分のものにしてゆく必要があります。

 

 その一環として、これをヒントにして、自分の会社をよくするきっかけを作れないのか、というような、コンピテンシー思考が、経営者・管理職やビジネスパーソンには求められます。コンピテンシー思考というのは、一般的な意味合いと多少異なりますが、上手にこなしている人や失敗したときの原因や理由を追及し、他のことに転用することを指します。

 

 

 

 経営コンサルタントとして企業を訪れた時に感ずることの一つが、「組織で動く」ということができていない企業が多いことです。「烏合之衆」という言葉がありますが、人がただ集まっているだけでは、「組織」とはいえないのです。

 

 組織を活かした動きになっていないという背景には、「組織で動く」、すなわち、組織力を活かすということを知ってはいても、軽視していて、それを行動に起こしたり、ましてや年度方針に盛り込んだりという発想がない企業が多いのです。

 

 その様な企業で、「民主的だから、“さん付け”で呼び合おう」ということは、正しいやり方なのでしょうか。

 

 

 

 組織的な動きをしている企業というのは、目標が明確で、その目標に向かって、全社員の言動のベクトルがおおむね揃っています。その様な企業では、民主的経営の一環として、「さん」づけ呼称を定着させるという選択肢は、評価されるでしょう。

 

 ところが、そうでない企業では、まず、組織で動くということを意識付けするために、「管理とは何か」「管理職とは何を、どの様にする人か」というようなことを、体に染み込ませることが必要です。

 

 

 その一環として、管理職を、役職名で、たとえば「課長」とか「○○部長」というように呼ばせて、組織とは何かを意識付けさせることが必要なのです。

 

 多くの方が、そこまでする必要があるのか、それで効果があるのかと懸念されます。「全社一丸」というような言葉がよく知られていますように、「組織で動く」ということの必要性は大半のビジネスパーソンが知識として持っています。

 

 しかし、このような抽象的なことは、知識として持っているだけでは行動に移すことができないのが常です。役職名を呼称として用いることは、時間がかかりますが、徹底する方法のひとつとして、経営管理の基本を認識させ、体得させるためには必要なことなのです。

 

 

 このように、誰でもが知っていることを、知っていることだからといって、軽視するのは一般的な企業です。他の会社とはひと味違う、あたり前のことをあたり前にしようとする企業努力が、機会損失を回避できるのです。成長する企業は、小さなことでも積み上げる「ちりもつもれば山となる」ようなことを地道に継続しています。

 
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1-04 経営資源の良質化が企業を拡大スパイラルに繋げる A719

 

 企業が、生きていくためには、経営資源を充分に活用すると共に、外部からの経営資源の移入がよく行われます。

 

 経営資源は、有限ですので、必要なときに、必要なだけ取り入れるという、バブル時代のやり方は通用しません。たとえ、それが可能であっても、経営の見通しと、現状とのバランスを考慮に入れなければなりません。

 

 限られた経営資源を有効に活用することが不可欠です。

 

 たとえば、人材ですが、ある部門や業務を遂行する上において現有人材では充分ではない面があるとします。右肩上がりの経営環境下であれば、人材募集を行い、外部からの人材資源を移入することができます。

 

 しかし、昨今のように、経営環境の変化が激しい時代には、固定費の増加は極力抑えなければなりません。その様な部門や業務の穴埋めを、まずは現有人材で、何とかしようという努力から始めるべきです。安易に、雇用という手段で、対処することは、好ましい経営のあり方とは言えません。

 

 「ヒト・モノ・カネ」という経営資源の中の一つ、人材という経営資源を、教育や人事管理法などを通じて「良質化」をはかりますと、そこで良質化が図れた人材が、良質化された「モノ(サービスなども含む)」を産出してくれます。それにより、収益が増大しますと、金融機関が黙っていません。そこで「良質化されたカネ」が入るようになります。

 

 「良質化されたカネ」が入るようになりますと、良質化された人材を獲得できるようになります。このようにして、「ヒト・モノ・カネ」という経営資源が良質化します。また、それに伴い、良質化された労働力により、良質化された時間や、情報の良質化など,その他の経営資源も良質化される、善循環(好循環)が起こります。

 

 この一連の状況を「経営資源の良質化循環」といいます。

 

【関連情報】 「経営資源の良質化循環を引き起こす社員の動機付け」を参照

 
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1-05  トップダウンとボトムアップにおける誤解 A715

 

 企業や組織におけます意思決定法として、トップダウンとボトムアップという方法が思い浮かびます。

 

  一般的に、「トップダウン」といいますと、組織の上層部が意思決定をし、その実行を下部組織に指示する意思伝達や管理方式を指します。

 

 一方、「ボトムアップ」は、下からの意見を吸い上げて全体をまとめていく管理方式です。

 

 トップダウンというのは、「トップからの指示命令だけで経営管理が行われる、ワンマン経営のことである」と両者が混同されることが多いです。その結果、「ボトムアップは、トップダウンに比べて民主的である」と誤解されがちなのです。

 

 トップダウンというのは、トップからの一方的な意見や考え方、やり方を、社員に押しつけるものではありません。社員の声に耳を貸し、それに対して謙虚な姿勢で傾聴し、経営理念や基本思想、創業者精神などに合致するかどうかを検討します。

 

 社員の声を採用することが好ましいという判断の場合には、思いつきのように、小手先のやり方を変えるだけではなく、自社の伝統的な運営手法に沿うような形で、そのアイデアを取り込むことはできないかどうか、まずは、現状に即した方法を検討します。

 

 その検討結果、出てきました結論を、クリティカル・シンキングの視点で見直します。

 

 そこで、採用が妥当であると決定されましたら、年度計画等に取り入れたり、規定・内規等に定めたりして運用してゆきます。

 

 トップダウンは、トップなど、上層部だけの考えで運営する経営手法ではなく、社員の意見を取り入れる姿勢で、聴く耳を持って、社員の意見を検討すべきです。

 

 社員は、全て正しいことを言っているわけではありません。トップは、企業経営という視点からモノを見ます。一方で、社員は、現状をいかにしたらより良くすることができるのかという志向が強く出る考え方を持っています。「社員の意見は全て取り込む」というのではなく、検討し、必要性や重要性を勘案して最終意思決定を行うのです。

 

 社員の意見を傾聴するということは、双方向コミュニケーションが基本であることも忘れてはなりません。社員の劔が採用されない場合には、提案者が納得できるような返事を返すなどして、建設的な意見を続けてくれるようにしなければならないのです。

 

 それには、ロジカル・シンキング等の論理思考手法を取り入れた、重考の上で決定されるべきです。

 

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1-06 企業経営に求められる公平性の原則 A823

 

 日本で最初に設立されました経営コンサルタント団体、「日本経営士協会」では、伝統的に「公平性の原則」というルールを掲げています。

 

 公平性ということは、「言うは易く、行うは難し」といいます。

 

 

 ある企業の社長は、地方に工場や営業所、関連企業があるにも関わりませず、本社がある東京を離れることはほとんどありません。

 

 あるとき、その企業におきまして、社長命で、選ばれた数人による作業が行われました。朝から始まり、2時間ほどの残業を経て、その作業が完了しました。彼等の努力のおかげで、社長が満足する資料が完成しました。

 

 社長は、感謝の気持ちとして、そのメンバーに会食を提案、費用は全額社長のポケットマネーで支払いますが、社長がいると気を遣うでしょうからと参加を遠慮しました。

 

 そのメンバーの一人は、出席しませんでした。

 

 彼は、地方の営業所勤務が長く、本社に前年、戻って来たばかりです。地方にいる時には、社長に会うこともできません。その経験から、地方にいる社員と、本社の社員とでは、不公平があると感じていました。

 

 この作業を成功裏に納めたからといって、それは業務であり、特別扱いされることは公平ではないと感じたのです。

 

 社長が、平素、地方回りもしばしば行い、地方の社員と密なる接触を図っていれば、この様な不公平感は弱まるのでしょう。

 

 公平性というのは、その会社の文化の一部として、他の企業とは判断が異なって当然とも言えます。

 

 一口に「公平性」といいましても、人により感じ方は異なります。企業毎に、その判定の基礎となるものがあれば、それに準拠し、少しでも不公平感を和らげる必要があるのではないでしょうか。

 

 


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1-07 経営資源の良質化循環を引き起こす社員の動機付け A906

 

 すでに別項で紹介しました、「経営資源の良質化循環」により、企業はプラスのスパイラル、すなわち拡大スパイラルを引き起こすことができます。

 

 経営資源の良質化循環は、どの経営資源から始めるとよいという法則や手順のようなものはありません。それを見出すのが、経営戦略であり、経営トップの腕の見せ所です。

 

 外部から「良質な資金」が、「必要なとき」に、「必要なだけ」入ってくるように、金融機関や金融市場などとの関係の契機を見出し、関係を深められるというのが経営者やその企業の実力の一つといえます。

 

 あるいは、新商品開発という、モノをもととして、経営資源の良質循環が開始する契機となることもあるでしょう。商品開発力やマーケティングを駆使した展開により、これを可能にすることができます。

 

 

 このように、「経営資源の良質化循環」を起こす契機を、既述のように、たとえば「人という経営資源」が、好循環のスタートとしますと、好循環を回し始める契機が必要です。

 

 「人の良質化」といいますと、一般的には社員研修か幹部研修からはいることが多いです。ヘッドハンティングなどによる外部からの中途採用に力を入れる企業もあります。

 

 私は、長年のコンサルティング経験から、上記も重要と考えますが、別項で述べます「仕組みによる社員の意識変革」という方法が最適な手段の一つと考えています。(具体的には、当情報より跡から発信されます、当該する項目を参照してください)

 

 私が新規の顧問先とのコンサルティングにおきまして、初期段階に行いますのが、経営理念の構築・再構築です。(具体的には、当情報より跡から発信されます、当該する項目を参照してください)

 

 それに関連しまして、「温かい”管理とは何か」ということを徹底します。(具体的には、当情報よりあとから発信されます、当該する項目を参照してください)

 

 「経営理念の構築・再構築」や「”温かい”管理」を行う結果として、社員にプライドを持たせることが肝要です。

 




 

1-08 社員にプライドを持たせることによる活性化策 A920

 

 このシリーズの、「さん付け呼称と民主性」の項で、日本で最初に設立されました経営コンサルタント団体「日本経営士協会」では、会員を「先生づけ」で呼び合うということで、会員のプライドを高め、日本経営士協会の活性化を図っているという事例を紹介しました。(関連項目をご参照ください)

 

 些細なことでも、社員の動機付けをすることは可能です。

 

 私は、新規の顧問先とのコンサルティングにおけます初期段階で行うことのひとつとして「社員にプライドを持たせる」ことができるように行います。

 

 そこで重視するのが、経営理念とトップの行動です。

 

 一般的に、経営理念を徹底するためには、朝礼などで社員に唱和させるという方法を採りますが、私は、めったにその様な方法は採りません。

 

 社員とのコミュニケーションでは、経営理念をいつでも確認できるように、社員手帳を持たせるとか、社内に掲示をするとか、業務報告の際に経営理念資料を持参させるなどを通して、経営理念に経に接する機会を持たせます。これは、主に、管理職が率先して行います。

 

 管理職は、社員に、単に経営理念に接する機会を作るだけではありません。そこで登場するのが、社長などトップ陣です。

 

 社長やトップ陣には、「経営理念をベースにした口癖を持て」というアドバイスをします。経営理念を、そのままいうのではなく、経営理念に付帯した表現で、経営理念を連想できるような言葉を、自分の口癖言葉にするのです。たとえば、私の顧問先の中には、「管理とは温かいモノなのだ」という、経営コンサルタントとしての私の口癖を、社長さんがあたかも自分の口癖にして、社員にしばしば話しています。

 

 また、経営理念実現のための、他社の事例や、本やマスコミから入手した、経営理念内容に関連するような情報を、社員に聴かせるのです。口癖言葉とは異なって、事例関係は、同じことを繰り返すのでは、効果がありません。常に新鮮な情報を取り入れて、管理職や社員に話をするのです。

 

 管理職は、「先日、社長が○○についてお話されていましたが・・・」というように、社長の話を、自分の切り口で咀嚼して話をするのです。勿論、管理職が言うことが、社長の意図とずれないことが肝要であることはいうまでもありません。

 

 管理職が、社長やトップ陣の話をすることにより、社員は次第に自社の社長等の考え方を理解すると共に、尊敬の念が芽生えてきます。その結果、社員が、取引先や顧客など外部の人と話をする時に、「うちの社長は、○○なのですよ」とか「うちの社長は、常々○○のようなことを話してくれます」というような話をするようになります。

 

 私の顧問先の若い経理部員の一人が、「社長が、全社員営業パーソンである重要性」を話していたことが印象に残ったのでしょう。その女性が、代金の支払いに来た取引先の社長さんに、「うちの社長は・・・」ということを話したそうです。

 

 彼女は、別に、商品・サービス説明という営業パーソンがするようなことをしたわけではありませんが、数日後に、その時に感動したという手紙と共に、新たな注文が来たということがありました。

 

 「うちの社長は・・・」ということを聴いた外部の人達は、「あの会社は、素晴らしい」というような感動を覚えることは大いに考えられます。

 

 平素の業務を通じるだけではなく、雑談の中などでも、社員教育をすることは可能なのです。

 

 
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1-09 管理とは、”温かい”ものなのです Aa11

 

 “真”のプロビジネスパーソンにとって重要なことは、自分の仕事に精通し、自分が自信を持てる専門分野を持ち、それおける知識や経験が豊かであることはいうまでもありません。

 【心 de 経営】ということを理解し、それを日常活動の根幹となし、“真”のプロ・ビジネスパーソンとしての思考や判断ができ、業務を遂行できなければならないと考えています。

 





















 そのためには、管理とは何かという、正しい認識が必要です。

 

 しかし、「管理」という言葉の響きとして、「管理されている」とか「管理社会」などという、冷たいイメージがあります。

 

 「管理とは、仕事をしやすい環境を作り、仕事をしやすい条件を整え、結果として業績に結び付けること」です。

 管理職にとっての管理とは、「部下が仕事をしやすくするように、環境・条件作りをする」ことなのです。

 社員、一人一人にとっては、「自分が、効率よく仕事ができるように、上司や関係者と連携して、仕事をしやすい環境・条件をつくること」なのです。

 すなわち、管理とは“温かい”ものなのです。

 けっして、管理職が部下の尻をたたいて、高いノルマを達成するような行為ではないのです。

 

 

 管理が、キチンとなされているということは、経営資源を有効に活用し、PDCAなど管理に関連することを、バラバラに実行するのではなく、それらを連携させて、効率や効果を高めていることになります。

 その結果、業績向上に結びつけられ、経営品質の高い企業として発展して行くのです。

 

 すなわち、管理とは、

  内外の時代変化を先読みし、

  発展的P-D-C-Aを継続し、

  計画との差を明確にし、

  その対応策をノウハウとして蓄積し、

  仕事のしやすい環境・条件づくりを通じて、

  機会損失を最小限に抑え、

  組織で活動し、

  仕事の効率を最大限上げるために

  これらを有機的に連動した行動

のことをいいます。

 

 別の表現をしますと、「先見性」を持ち、管理の基本の「継続性」ある運用を通し、常に管理会計的な管理手法により「計画と実績との差異分析」がなされていなければなりません。

 その中から、自社のノウハウといえるものを「蓄積」してゆきます。

 管理とは何かを正しく理解するという「基本重視」の姿勢で、「機会損失」を最小限に抑えます。

 それを実現するには、全社員のベクトルをあわせた組織的活動により、業務遂行の「効率」を重視します。

 ただし、これらがバラバラに運用されるのではなく、相互連関させ、有機的に連動した、「総合性」をもった、管理の仕組みでなければならないのです。

 

 換言しますと、教育や管理手法を駆使して、経営資源の良質化を図り、それを有効活用して、結果として業績向上に結び付けられてこと、管理が、適性に行われていると言えるのです。

 

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1-10 “真”の経営者は信念を持つ Aa18

 

 ある企業の管理職は、二言目には「うちの社長は、こんなことを言っています」と、社長の自慢話をしてくれます。会うたびに、言う内容が異なりますので、その社長さんは、朝礼や訓示などで、自分の考えをいろいろと話をしているのでしょう。

 

 しかも、主旨一貫していることとして、創業者精神やそれに端を発すると思われる死生観といいますか、世界観といいますか、人生観ともいえる一本筋が通っているように、私には聞こえます。

 

 その根底には、彼が持つ変わらない価値観があるのでしょう。その価値観が、仕事に対する姿勢として表れているようです。

 

 

 大企業ですら、経営者やそれに続く役員が、不祥事を起こす時代です。彼等の中には、私利私欲がベースになっている人もいますが、多くは、自分の会社のためと思ってやっているようです。

 

 ところが、それが変形して「自分や自分の会社にとって都合が良い」という視点に変質していることに気がついていないのではないかと思われることが散見されます。そこからの判断ですので、間違った意思決定がなされ、それが企業の不祥事に繋がってしまうのではないでしょうか。

 

 自分自身の中に潜む魔の誘いに乗らないようにするためには、トップは、信念を持ち、自分に厳しくなければなりません。自分の考え方の基礎が明確ですと、それをもとに意思決定が成されますので、判断にブレが出ないのです。

 

 一方で、経営環境は複雑になってきています。「ホンモノを見抜く力」とか「人を見る目」などと言われる力も必要です。しかし、人間というのは複雑な生き物ですので、自分の力だけの判断では及ばないことが多いのです。

 

 トップに限らず、ビジネスパーソンは、内外の情報にも強い関心を持ち、入ってくる情報を鵜呑みにせず、ウラを取るという習慣が求められます。事実が、「真の事実」であることを確認するような、工夫が不可欠です。

 

 教科書的な知識や情報は、必要でありますが、それは「ある条件下において」は正しいでしょうが、全てにおいて正しいわけではありません。有名人の言葉であるとか、教科書だからといって、全てを鵜呑みにすることは危険です。

 

 「十人十色」「百社百様」ですので、自分の会社、あるいは眼前の課題に対して、そのまま適用できるとは限らないのです。

 

 入ってきた情報を鵜呑みにしないだけではなく、自分の考えと異なるときには、徹底的に「なぜ異なるのだろう」と追求し安易な妥協や折衷案的な意思決定をしないことです。

 

 しかし、自分の考えが正しいのだろうかと、自分自身をクリティカル・シンキング的に見る「謙虚さ」も忘れてはなりません。自分の考え方や見方が、妥当なのだろうかと、判断に迷うことは多々あります。信頼できる第三者を身近に持つことの大切さを認識しましょう。

 

 

 別項で述べていますように【心 de 経営】の精神を持ち、信頼される経営者やビジネスパーソンであって欲しいです。

 

 

 


 
 
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