経営者・管理職とコンサルタントの交流サロン

発行にあたって


 この度、Pubzine様のご協力を持ちまして、念願のメール・マガジンを発行する
段に至りました。

 私事で恐縮ですが、経営コンサルタントの業界で20年余の永きにわたりお世話
になってきました。しかし、力のある多くのコンサルタントが情報不足から、持て
る力をもてあましているのが現状です。

 また、これから経営コンサルタントを始めたいのだが、どうしたらよいのか困っ
ている人たちも多く、私たちのホームページをご覧になって問い合わせをいただく
ことも多々あります。

 一方で、経営者や管理職、あるいは商工会議所様を始め多くの団体様で能力のあ
るコンサルタントや講師をお捜しであるのも事実です。

 このような、ミスマッチを解決するお手伝いを、お世話になってきたこの業界へ
の恩返しとして、グロマコン − Global Management Consultants グループで行お
うと考えた次第です。

 今後とも末永いおつきあいをよろしくお願いします。






連  載 失敗しない経営者・管理職はここが違う

         No. 004 August 15, 2001

第一章 「管理」というのは暖かいものです
 1−4 スパイラルマネジメントを取り入れよう


 「管理」という言葉は、企業において嫌われている代表的な言葉の一つではない
でしょうか。
 でも、私は「管理」というのは「暖かいもの」と考えています。
 「暖かい管理」とは何かをご一緒に考えてみたいと思います。

■■■ も く じ ■■■

  ◆ 第四号発行ご挨拶
  ◆ 第一特集 「失敗しない経営者・管理職はここが違う」
       第一章 「管理」というのは暖かいものです
         1−4 スパイラルマネジメントを取り入れよう
  ◆ 第二特集 経営者・管理職のQ&A 
       SFAとは何でしょうか?中小企業でも効果的でしょうか?
  ◆ 無料診断企業募集
       あなたの会社をコンサルタント育成にご提供ください
  ◆ 経営コンサルタント募集
       プロも希望者もコンタクトしてください


 8月、盛夏。
 お盆休みの人もいらっしゃるでしょう。休み明けにこのメルマガをご覧になっ
ている人もいるでしょう。
 お休み気分はなかなか抜けないかもしれませんが、仕事は待ってくれません。
 さあ、暑さに負けないようにエンジンをかけてください。




スパイラルマネジメント


 前号では、「金太郎飴経営を見直そう」というお話しをしました。人によって
は「金太郎飴経営」を好ましくないとお考えの人もいると思いますが、前号をお
読みになって見方が変わったというご意見をお伺いし、喜んでおります。

 今回は、誰でも知っているP−D−S、すなわち Plan - Do - See (Check) の
お話しをしたいと思います。今更、P−D−Sでもあるまいと言う方もいらっし
ゃるでしょうね。

 「まず基本から」、「当たり前のことが当たり前にできるように」、というモッ
トーをもとに、基本的なことを復習してみたいと思います。



■■■ P−D−Sを発展させる ■■■

 PLAN(計画)―DO(実行)―SEE(チェック)というのが経営の大原
則であることは良く知られていますが、これをさらに計画―実行―統制―評価―
対策と細分することができます。

 社員のライフワークを実り大きいものにするためにも、企業経営をゴーイング・
コンサーン(Going Concern=経営維持)として拡大していくため
にも、目標があってこそ、より早く達成できるものです。目標を達成するために
何をしなければならないか、どのように、誰が、いつまでにしなければならない
か、これを決定することが計画です。

 計画があっても実行されなければ、経営は成り立ちません。形骸化した計画は絵
に描いた餅にすぎません。実行するに当たって闇雲に動いてもロスが多く、ヒト
・モノ・カネ・情報・時間といった経営資源を多く費やさねばなりません。それ
には統制が必要になります。

 実行が、あるいは統制が効率良くなされたかどうか、モノサシにあわせて計る
のが評価です。評価をしないと、井の中の蛙となり自己満足に陥ります。評価も
単に計画との対比だけでなく、換言すれば社内のモノサシだけでなく、一般社会
水準との比較でどうなのかを検討し、それに対し対策を考えます。



■■■ 明日への善循環 ■■■

 対策というとえてしてうまくいかなかったことに対する反省と捉えられがちで
すが、良かった場合も含みます。良かった場合は何故良かったのか、それを他に
応用できないか、応用できるとしたらどのような条件づくりをすべきなのかを検
討し、その結果何をするべきなのかとすすめます。これがノウハウの蓄積なので
す。

 この繰り返しが、企業の当たり前のレベルを向上させるのです。当たり前のレ
ベルがあがることは、企業の力が企業体力として身になり、経営資源をますます
有効に作用させ、されが善循環につながるのです。



■■■ スパイラルを続ける ■■■

 P−D−Sのサイクルを回し、Sの段階で新たな計画が立案されます。しかし、
ここでいう計画Sは直前の計画とは異なります。従いまして対策―計画というの
は初めの計画に戻るのではなく、次の計画に移らねばなりません。

 すなわち、計画―実行―統制―評価―対策が繰返されるという二次元的な見方
ではなく、螺旋状に進行する立体構造をしています。この螺旋の進行方向が長期
経営であり、経営理念に基づく経営方向=指針であるわけです。

 これを経営螺旋=マネジメント・スパイラル(Management Spiral)といいま
す。このマネジメント・スパイラルの考え方に基づく経営手法をスパイラル・マ
ネジメントといいます。

 この計画から対策までの螺旋の一周期は立場により異なります。長期経営計画
という場からみれば、この一周期は3〜5年となります。短期計画とか年度経営
計画であれば一年くらいでしょうし、それが半期、四半期、月度、旬間、週間、
日次等々と小さな周期になっていきます。





■■■ スパイラルを大きくしてスピードを高める ■■■

 従ってマネジメント・スパイラルは何重にもなった螺旋です。螺旋の積み重ね
です。創業時はこのスパイラルの周期も小さいのですが、企業が大きくなるに従
い一周期が大きい輪になります。

 周期の輪がおおきくなっても、単位時間は変わりませんので、単位時間の流れ
、すなわち速度が速くなります。換言すれば、業務量が増加しますので失速しな
いようにするため良質で十分な量のヒト・モノ・カネ・時間・情報が必要になり
ます。そしてそれを効率よくしていくのが「管理」なのです。

 ですから、「管理という言葉は嫌いだ」などと言っていないで、管理という概
念を見直してほしいのです。人によっては「管理」と言わず「マネジメント」と
カタカナに置き換えて管理という言葉を使っている人もいます。ちなみに英語の
MANAGEMENTは、日本語の管理より意味が広く、日本語の経営に近い意味合いも持
っています。


 スパイラルマネジメントは、経営管理の基本です。原点に立ち返って、も一度
経営・管理のあり方を振り返ってみてはいかがでしょうか。



◆ 予告

 次回は、「個人の財産と会社の財産」(仮題)をお送りしたいと考えています。
けして懐を豊かにする投資のお話しではありません。



◆ バックナンバー一覧

      http://www.glomaconj.com/pubzine/backnumber.htm

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     経営者・管理職 Q&A

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 経営者・管理職が抱える難問も、分解すると意外とどの企業にも共通する問題
であることが多々あります。

 読者の皆様から寄せられたご質問のうち、読者の皆様にご参考になるような問
題をご紹介し、それに対する私どもの考え方の一端をご紹介いたします。



■■■ Q: SFAとは何でしょうか ■■■

 最近、SFAという言葉を聞きますが、SFAって何でしょうか?これは、中
小企業でも有益なものなのでしょうか? (製造業、従業員92名、営業部長)


■■■  回 答  ■■■

 SFAとは、Sales Force Automation の略です。

 これを直訳すると「営業力自動化」ということになるのでしょうか?
Automationと言っても、営業パーソンがいなくても自動的に販売してくれる、自
動販売機?? それとも営業ロボット??ではありません。

 SFAは、営業パーソンが受注・売上高を大きくするための支援ツールで、S
FAという確立したものがあるわけではないのです。

 CRM、すなわち Customer Relationship Management という言葉は、SFA
の一端といえます。企業が顧客と良好な関係を維持するためにコンピュータを利
用して、効率よく顧客管理をしていくシステムです。

 顧客から問い合わせがきた時に、担当者がいなくても顧客に一定の受応えがで
きるようにするためには、顧客との商談履歴が記録として残っていないとできま
せん。

 このような記録は、営業日報などという紙の状態で持っている企業も多いので
すが、検索するのが大変です。SFAは、営業日報、すなわち顧客との商談記録
の電子化という側面も持っています。

 顧客にすぐに必要な技術資料を提供できることも営業パーソンには重要なこと
です。文書管理もSFAの一環といえます。

 SFAは、IT時代にふさわしい営業部門強化・顧客満足度向上のツールなの
です。

 最近、SFAと銘打ったパソコンソフトを売っていることがありますが、SF
Aはいろいろな切り口があり、そのすべてを満たすことは困難です。

 SFAシステムは、導入することより、それをいかに活用するかが重要で、コ
ンピュータベンダー(販売者)から買ってくるような商品ではありません。むし
ろ経営コンサルタントが、顧問先の営業強化に使うツールと言った方が正しいか
もしれません。

 SFAに関する記事を、下記のURLからご覧になることができます。

http://www.glomaconj.com/keieisha/glshohin/sfa.htm/




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  ■■■ 再度のお願い ■■■

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あなたの会社をコンサルタント育成にご提供ください 

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 私どもグロマコングループは、コンサルタントの地位向上を目指しております。

 私どもの仲間には、まだまだ未熟なコンサルタントとやこれからコンサルタント
を始めたいという人たちがたくさんいます。

 この人たちの多くは、潜在能力を持っていますが経験不足で、力を発揮するチャ
ンスすらありません。

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 ベテランコンサルタントをチーフとして、チームを編成し、貴社を訪問し、問診
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 グロマコンでは、私たちと一緒に仕事をしてくださる経営コンサルタント、中小
企業診断士、経営士、公認会計士、税理士、弁理士、弁護士、司法書士、行政書
士、社会保険労務士などの先生を求めています。

 また、これから経営コンサルタントになりたい、経営コンサルタントになろうと
準備している、中小企業診断士の受験準備をしている、などの先生も求めていま
す。
 詳細は、下記URLをご参照いただき、私たちまでご連絡ください。

  http://www.glomaconj.com/consultant/consultantboshu.htm



■■■ グロマコンの目指すもの ■■■

 経営コンサルタントの業界で四半世紀の永きにわたりお世話になってき、その経
験から業界へのご恩返しをかねて何かをしたい考えて、このメールマガジンを発
行し始めました。
 力のある多くのコンサルタントが情報不足から、持てる力をもてあましている先
生方たくさんいます。また、これから経営コンサルタントを始めたいのだが、ど
うしたらよいのか困っている人たちも多く、私たちのホームページをご覧になっ
て問い合わせをいただくことも多々あります。
 その一方で、経営者や管理職、あるいは商工会議所様を始め多くの団体様で能力
のあるコンサルタントや講師をお捜しであるのも事実です。
 このような、ミスマッチを解決するお手伝いをグロマコン
Global Management Consultants グループ
で行おうと考えた次第です。
http://www.glomaconj.com/glomacontoha/



■■■ 編集後記 ■■■

 つい先日第1号を発行したような感じがするほど、この間の時間のたつのが早
かったこと。いろいろなお考えの方々に情報を提供することの難しさを痛感して
おります。
 一方で、暖かいご声援のメールをいただき、ホロリとすることもあります。
「金太郎飴経営は、画一的な人間作りをするようなことで決してよいこととは思
っていなかったが、基本を重視し、ベクトルをあわせるという観点で”当たり前”
作りをすれば、その後は応用動作もしやすいという考えが理解できました。」と
いうご感想をいただきました。
 私どもの考えをご理解いただける人も多く、おかげさまで人脈が広がってきま
した。
 今後とも、小粒でもピリリとするメールマガジンとして今後とも歩んでいきた
いと考えています。



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   電子出版:   経営者・管理職とコンサルタントの交流サロン
   発行者:    今井 信行 (C)Copy right 2001
           http://www.glomaconj.com/
   協力:     Pubzine  http://www.pubzine.com/
   ご意見等:   KK00047@bun-net.ne.jp
   登録変更解除: http://www.pubzine.com/detail.asp?id=13923
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