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                                    2002年3月20日号
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             第三連載 知っていて得する経営情報 

               ◆ 金融機関からの出資要請 ◆

                  税理士   谷澤 佳彦 氏

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     谷澤佳彦先生は谷澤佳彦税理士事務所の所長で、税理士業
    を中心にご活躍中です。
     また、最近はBUN-NET異業種交流会でも中心的な役割を演じ、
    社会奉仕的な活動も積極的になさっております。


■ 金融機関からの出資要請

 1月25日、大阪のある信用金庫が経営破綻しました。マスコミ媒体によります
と、破綻前約1年程の間に、約50億円の増資(=資本金の増額、すなわち、出
資証券を購入してもらう)が行わたとのことです。

 増資は、融資先を中心として信用金庫からの依頼により行われました。中には、
定期預金を取り崩して出資するように要請され、応じた人もいるとのことです。

 今となっては、増資に応じて取得した出資証券は紙屑です。定期預金を取り崩
した人にとっては、預金は紙屑と化しました。融資先(=信用金庫からの借入先)
にとっては、出資と借入の相殺は行われません。出資は紙屑となり、借金だけ
が残りました(借金は別の金融機関に引き継がれます)。

 なぜ増資?  ⇒ 金融監督庁の要請する自己資本比率達成にてっとり早い

 すなわち、金融機関にとって、預金を解約して出資証券を購入してもらえば、預
金という負債が減少し、出資という資本が増加します。自己資本比率は、資本÷資
産の計算式で求められますから、算式の分子を簡単に増加させることができ、自己
資本比率をアップできます。



 預金であれば、引出要求に応じなければなりません。他方、出資=資本であれ
ば、返金義務は無く、利益が出れば利益分配(配当)を行う程度です。赤字の金
融機関にとって資本は、無利息かつ返済義務の無い運転資金です。

 出資証券は株券と同じで、倒産すれば紙屑です。もちろん、ペイオフ解禁前・後
いずれも預金保険機構による保護の対象外です。
 金融機関からの多額の出資要請には、事情を伺ってから慎重に応じて下さい。



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